米Jon Peddie Researchが米国時間1月30日に,2002年第4四半期のパソコン向けグラフィックス・チップ市場に関して調査した速報結果を発表した。大手メーカー9社によるグラフィックス・チップの出荷個数は約5300万個で前年同期と比べて13%増加した。

 第3四半期は限られた分野しか成長しなかったが,第4四半期はあらゆる分野が好調だったという。

 「モバイル向けとデスクトップ・パソコン向けがともに伸び,単体と統合型の両方で出荷個数が増加した」(Jon Peddie Research社上級アナリストのLisa Epstein氏)。同氏は「第4四半期に成長するのはパソコン業界の通例」としながらも,グラフィックス・チップがCPUの出荷個数を約30%上まわったことを強調した。

 モバイル向けの出荷個数が前期と比べて25%増加し,市場をけん引した。デスクトップ・パソコン向けは同11%増加。統合型は同17%増加,単体は同9%の伸びとなった。

 大手メーカー9社のうち,出荷個数が増加したメーカーはカナダのATI Technologies,米Intel,米Nvidia,台湾のSilicon Integrated Systems(SiS),台湾のVIA Technologiesの5社だった。小規模メーカーは横ばいか減少となり,ますます厳しい状況に追い込まれている。

 メーカー別でみると,Nvidia社の出荷個数が13%増加。市場の首位を獲得したが,シェアは縮小した。2位のIntel社は出荷個数が12%増加し,シェアを拡大した。3位のATI社は出荷個数が18%増加した。

■2002年第4四半期のメーカー別市場シェア

順位    メーカー                    市場シェア

1.      Nvidia                        32%
2.      Intel                         28%
3.      ATI                           19%
4.      VIA                           11%
5.      SiS                            8%
6.      Matrox Graphics                1%
7.      Trident Microsystems           1%
8.      Silicon Motion                 1%未満
9.      3Dlabs(Creative Technology)  1%未満

出典:Jon Peddie Research社

◎関連記事
米AppleがPower Mac G4のオプションとして加ATIのグラフィック・ボード「RADEON 9700 PRO」を採用
加ATIがDirectX 9.0対応グラフィックス・カード「RADEON 9500 PRO」の出荷を開始
加ATIが第3世代グラフィックス用途DDR DRAMの仕様「GDDR3」を発表。クロック周波数800MHzを目指す
米NVIDIAがGPU「GeForce FX」を発表,「映画並みの画質と特殊効果を実現」
米NVIDIAがAGP 8x対応のデスクトップ・パソコン向けGPUファミリを発表
米NVIDIAと米ソフトイマージ,グラフィックス言語「Cg」を採用した3Dコンテンツ作成ソフトを発表
米NVIDIAがグラフィクス用のC言語「Cg」を発表
米インテル,グラフィックス・ポートの仕様「AGP 3.0」最終版をリリース

[発表資料へ]