米CinemaNowは,日本における映画コンテンツ配信に関して米Media Design Institute(MDI)とライセンス契約を結んだことを米国時間1月30日,明らかにした。NTTデータと同社傘下のソリッド・エクスチェンジを通じて,CinemaNow社の映画コンテンツ・ライブラリを提供する。

 MDI社は米国と日本に拠点を置くマルチメディア関連企業。日本に向けたハリウッド映画CDやDVDの供給を行っている。同社のパートナ企業には,日本ビクター,パイオニア,ソニー,松下電器産業,東芝,日立製作所などが含まれる。

 NTTデータは,CinemaNow社が所有する映画コンテンツ・ライブラリのタイトル・セレクションを,ソリッド・エクスチェンジのプラットフォーム経由で,ADSLやFTTH(Fiber To The Home)などの広帯域接続を利用したパソコンやセットトップ・ボックスに配信する。日本国内全域を対象に,字幕付きで提供する。

 同配信サービスにはCinemaNow社のVOD(video-on-demand)コンテンツ配信システム「PatchBay」を利用する。PatchBayはデジタル著作権と領有権を保護し,詳細なレポートを作成する。

 「NTTデータとMDI社を通じて日本におけるVODサービスの普及を推進することは,成長する日本の広帯域市場に事業を拡大するための最良の手段である」(CinemaNow社CEOのCurt Marvis氏)

 MDI社社長のFred Sugano氏は,「日本の広帯域ユーザーが急増するに伴い,日本における米国映画のインターネット配信は,大きな市場機会が期待できる。CinemaNow社やNTTデータと協力することにより,我が社はこの機会を十分に生かすことができる。また,日本のVOD普及で重要な役割の一端を担う」と述べた。

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