米RealNetworksと米Starz Encore Group LLCが共同で，ブロードバンド接続を使ったオンラインの会員制ビデオ・オンデマンド（SVOD）映画配信サービス「Starz On Demand on RealOne」を開始する。両社が米国時間12月4日に明らかにしたもの。
Starz On Demand on RealOneは，RealNetworks社の「RealOne」プラットフォームと会員登録サービスを使用して実現する。会員は毎月100本以上提供される映画の中から好きなものを選び，パソコンにダウンロードし，RealNetworks社製マルチメディア再生ソフト「RealOne Player」で再生できるようになる。
配信する映画の種類は，Starz Encore社がデジタル・ケーブル・テレビ（CATV）向けに提供しているスケジュールに合わせる予定。ちなみに現在オンデマンド・デジタルCATVに配信している映画のタイトルには，「The Lord of the Rings: The Fellowship of the Ring（ロード・オブ・ザ・リング）」「Black Hawk Down（ブラックホーク・ダウン）」「Pearl Harbor（パール・ハーバー）」「The Fast and the Furious（ワイルド・スピード）」といったものがある。
映画のエンコードは「RealVideo 9」で行う。RealNetworks社のデジタル著作権管理（DRM）ソリューション「Media Commerce Suite」を採用するので，「コンテンツ所有者の権利を保護しつつ，ユーザーにはそれを意識させないで映画を楽しんでもらえる」（両社）。またRealOne Playerは全画面表示モードでの再生が可能で，巻き戻し／早送り／一時停止もできる。
Starz Encore社会長兼CEOのJohn J. Sie氏は，「高画質で簡単に利用できる合法的な映画ダウンロード・サービスを提供しないでいると，海賊行為がCATVや直接衛星放送（DBS）システムの本質的な価値を侵食してしまう」と述べる。「1980年代なかごろには，Cバンド衛星通信用アンテナを悪用する人々がCATVの全基本チャンネルを無料で視聴する，という現在と似たような状況にあった。こうした違法行為を放置したままだったら，CATVは一体どうなっていただろう」（同氏）
Starz On Demand on RealOneサービスを利用するには，CATV／衛星放送向け映画チャンネル「Starz Super Pak」への登録が必要。同サービスは2003年春に始める予定。価格はサービス開始時に発表するとしている。
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