米International Network Services(INS)が米国時間1月20日に,無線LANの今後の展望に関する調査結果を発表した。企業のネットワーク部門の90%以上が,IT戦略の一環として今後12カ月間に無線LANを導入あるいは強化する予定だという。

 無線LANは2003年に,多くの企業のネットワーク・インフラにおいて重要な役割を果たすようになる。「企業は無線LANの導入によって,ローミング・エリアの拡大,ネットワーク費用の削減,迅速なネットワーク構築を実現したいと考えている」(INS社)

 このほかの調査結果は以下の通り。

・無線LAN導入の足かせとなる要素は,水準以下のセキュリティ,高額な商用製品,未熟な技術である

・無線LANは現在,オフィス・ビル内の通信用に構築される場合がほとんどである。しかし今後1年間に,オフィス・ビル同士や,敷地内の施設同士を相互接続する無線LANネットワークが増加する

・企業が無線LANソリューションで最も重視するのは,「セキュリティ」と「管理のしやすさ」である。その他の「サービス品質」や「統合のしやすさ」などを大きく引き離した

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