英Vodafone Group Plcは複数のコンピュータ・メーカーと提携し,同社のGPRSデータ・ネットワークとの容易な接続が可能なモバイル機器「Connected by Vodafone」を企業ユーザーに提供する。Vodafone社が英国時間11月25日に明らかにしたもの。

 Vodafone社と提携する企業は,米Dell Computer,Fujitsu-Siemens社,米Hewlett-Packard,米IBM,英Psion PLCの産業/企業向け事業Teklogix,東芝である。Connected by Vodafone対応のモバイル機器として,ノート・パソコン,PDA,Tablet PCなどを想定するという。

 2002年11月に初めにVodafone社は,「Mobile Office」という取り組みの一環として,「Vodafone Remote Access」と呼ぶ活動を発表している。Connected by Vodafoneは,この取り組みにおける2つ目の活動にあたる。Vodafone社との提携により,コンピュータ・メーカーは,Vodafone Remote Accessを含め,さまざまなモバイル・データ接続ソリューションの提供/マーケティング/販売を行うという。

 Vodafone社は,「Connected by Vodafoneを利用すると,ユーザーは好みの機器を使い,社内の電子メール/データベース/イントラネット/その他中核アプリケーションに対するモバイル接続を行えるようになる」と説明する。「ユーザーが現在直面する導入や設定の複雑さを排除することで,モバイル接続を簡素化する」(同社)

 ユーザーは,Vodafone社のGPRSサービス・エリア内でConnected by Vodafoneを利用できるので,海外を旅行中でも普段と変わりなくモバイル接続が可能となるという。

 「(機器の)供給/導入/サポートの複雑さを排除することで,企業のIT部門は恩恵を受けられる。また最終的にユーザーには,Connected by Vodafoneソリューションの信頼性と堅牢性から優れた操作性と,より大きな安全性を得ることになる」(Vodafone社グローバル・プロダクト&サービス部門CEOのThomas Geitner氏)

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