米Analog Devicesが米国時間11月19日に,2002会計年度第4四半期(2002年8月~10月期)と2002会計年度通年(2001年11月~2002年10月)の決算を発表した。2002年8月~10月期の売上高は4億5600万ドルで,前年同期と比べて8%増収,前期と比べて2%増加した。会計原則(GAAP)ベースの希薄化後の1株当たり利益は9セントで,前年同期の6セントおよび前期の8セントと比べて増益となった。
一時的な費用を除いた希薄化後の1株当たり利益は16セントで,前期の15セントから増加。粗利率は54.5%,営業利益率は15.8%だった。
「アナログ製品とDSP製品の販売がともに前期と比べて伸びた。アナログ事業は3期連続,DSP事業は4期連続で成長した。当期が始まった8月は例年通り注文が減少したが,9月には回復をみせ,10月は販売とOEMの両チャネルでアナログおよびDSP製品の注文が大幅に増加した」(Analog Devices社社長兼CEOのJerald G. Fishman氏)
通年の売上高は17億ドルで,前年度の23億ドルから25%減少。GAAPベースの希薄化後の1株当たり利益は28セントで,前年度の93セントから大幅に減少した。一時的な費用を除いた希薄化後の1株当たり利益は54セント。前年度は1ドル12セントだった。
今後の見通しとしてFishman氏は,「最近の好調な受注が続けばわずかに増収するかもしれないが,市況が変わりやすいうえ,多数の顧客が2週間の休暇に入ってしまうことから,2003会計年度第1四半期(2002年11月~2003年1月)の売上高,粗利率,営業利益率は2002年8月~10月期と比べてほぼ横ばいとみる。一時的な費用を除いた希薄化後の1株当たり利益は16セントの見込みだ」と述べた。
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