米Microsoftは米国時間11月7日,ハードウエア・メーカー各社によるTablet PCのリリースを明らかにした。

 Microsoft社によると,台湾のAcer,台湾のFirst International Computer(FIC),富士通の米国法人Fujitsu PC,米Hewlett-Packard(HP),米Motion Computing,NEC,台湾のTatung,東芝の米国法人Toshiba America Information Systems,米ViewSonicがTablet PCの出荷を開始したという。米国の販売店で購入可能。また,松下電器産業がパナソニック・ブランドでTablet PCを発売する予定である。

 Table PCは,Microsoft社の「Windows XP Tablet PC Edition」をベースとした軽量のモバイル・コンピュータで,ノート・パソコンのフル機能を搭載している。キーボードやマウスを使った入力のほか,電子ペンを用いてスクリーン上で入力できることが特徴。

 Table PCは主に2種類のデザインに分かれる。キーボードを搭載した従来のノート・パソコンのような折り畳みタイプと,キーボードを取り外しできるスレート・タイプである。CPUには低消費電力/長時間駆動向けに設計した米Intel,米Transmeta,台湾Via Technologiesのプロセサを用いる。

 「Tablet PCの発売は,モバイル・コンピューティングの新しい時代を示すものだ。Tablet PCは,コンピュータがどのように実際の職場に適合していくかをみる良い例となる。会議でメモを取ったり,同僚と無線でやりとりしたり,スクリーンで文献を読むといったさまざまな行動に利用されるようになるだろう」(Microsoft社会長兼チーフ・ソフトウエア・アーキテクトのBill Gates氏)

 Microsoft社は,「Outlook」「Word」「Excel」「PowerPoint」でTablet PCの手書き入力を利用するための拡張機能や,Tablet PC用電子ブック閲覧ソフトウエア「Reader for Tablet PC」も発表した。また,カナダのCorel,ドイツのSAP AG,米Adobe Systems,米FranklinCoveyなどがTablet PC向けのソフトウエアを開発しているという。

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