富士通の米国子会社,米Fujitsu PCは米国時間6月24日,「Windows XP Tablet PC Edition」を搭載するタブレットPCのプロトタイプを発表した。6月25~27日にニューヨークで開催されるTECHXNY/PC Expoでデモを行うという。
「紙のノートパッドのように持ち歩いたり,ノート・パソコンのようにキーボードを使うことも可能」(Fujitsu PC社)
同タブレットPCの名称は「Stylistic ST4000」。同社のタブレットPCにはすでに,Windows 98 SE/2000 Professiona/NT 4.0を搭載する「Stylistic 3500」製品系列があるが,Stylistic ST4000はこれらの上位版となる。
Stylistic ST4000がターゲットとするのは企業顧客である。Fujitsu PC社では「企業の従業員やモバイル・ワーカーの生産性を高めるためのツールとして設計した」(同社)という。
きょう体の厚さは1インチ(2.54cm),重量は3ポンド(1.36キログラム)。プロセサは「Mobile Pentium III Processor-M」を搭載する。10.4インチのXGA TFTディスプレイ,アクティブ・マトリックス・デジタイザ,無線LAN機能を備える。
またStylistic ST4000には各種のアプリケーション・ボタンが備わるという。「ユーザーはキーボードを使うことなく,直感的にアプリケーションを起動したり,アプリケーション/ファイル・メニューの操作もペン入力で容易に行えるようになる」(Fujitsu PC社)
同社はStylistic ST4000用のドッキング・ステーション「Tablet Dock」も用意する計画である。Tablet Dockは複数のポートを備えており,これにより,キーボード,マウスなどの周辺機器を使うことが可能となる。“クイック・リリース”機構を備えており,ユーザーはTablet DockからStylistic ST4000を即座に取り外せるという。Tablet Dockは,DVD/CD-RWなどのデバイスを格納するためのモジュラー・ベイも備える。
Stylistic ST4000の出荷は2002年第4四半期を予定する。販売は,北米ではFujitsu PC社が,EMEA(欧州,中東,アフリカ)ではFujitsu-Siemens社が担当する。
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