「モバイル・ゲームは第2.5世代(2.5G)および第3世代(3G)無線ネットワークやサービス,そして携帯電話機の収益増加とブランド認知度向上をもたらす最初の重要なサービスとなるだろう」。無線通信業界の調査会社である米Alexander Resourcesが米国時間9月24日に,モバイル・ゲーム市場に関する調査結果を発表した。
「若者層へのサービス提供が進んでいることや,エンタテインメント製品に対する消費者の需要が膨大であることからモバイル・ゲームが成長し,企業向け無線アプリケーションは影をひそめてしまうだろう」(Alexander Resource社)
しかし「モバイル・ゲームは間違いなく2.5Gと3Gの新たな収入源となるが,致命的な失敗を招きかねない」,と同社社は指摘する。モバイル・ゲームを受け入れる市場が少なければ,将来的無線サービスのユーザーや投資家を逃してしまうだろう。
この問題を避けるために,無線キャリアや携帯電話機メーカーは,マーケティング,価格設定,決済処理,販売およびサポート・プランを検討する必要がある。例えば特有のゲーム・コントロール,オーディオ機能,ディスプレイを特定の決済プランと組み合わせることにより,携帯電話機メーカーのブランド力が高まり,キャリアはサービス加入者を獲得することができる。
その他の主な調査結果は以下の通り。
・無線キャリアの成功は,モバイル・ゲームと関連コンテンツの開発,プロモーション,配信にかかっている
・キャリアは独自のコンテンツを開発するより,コンテンツ・アグリゲータと提携を結ぶべきである
・モバイル・ゲームは,高度な決済システムとクリアリングハウス・サービスのニーズを高める
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