米Hewlett-Packardが米国時間9月3日に,企業向けUNIXサーバーの新版「05」製品系列を発表した。1個から8個の「PA-8700」プロセサを搭載可能で,OSは「HP-UX 11i」に対応する。

 「05製品系列は,企業内の部門やデータ・センター向けに設計した。エンタプライズ・クラスの性能/可用性を備え,管理が容易で,既存資産を無駄にしない。導入コストを削減でき,最終的に総所有コスト(TCO)を抑えられる」(HP社)

 同製品系列のサーバーとしては,1または2プロセサ構成に対応する「HP Server rp2405」,2または4プロセサ構成に対応する「HP Server rp5405」,2,4または8プロセサ構成に対応する「HP Server rp7405」の3機種を用意する。

 同社が発表した各サーバーの主な特徴は以下の通り。

・可用性:プロセサおよびメモリーの動的回復機能,予備のメモリーLSIを備え,HP社のクラスタリング・ソフトウエア「MC/Serviceguard」と統合する専用ビジネス・アプリケーションなどを提供する。同社の「Event Monitoring Service」により,障害の回避/検出/通知が可能。

・容易な管理:動的なパーティショニング機能と,外部アプリケーションからシステム構成を変更するためのAPIを提供する「Workload Manager」機能により,複数アプリケーションの管理に最適化している。

・既存資産の有効活用:同製品系列のサーバーは,全機種が今後リリースされる新型PA-RISCプロセサにアップグレード可能。またHP Servers rp7405および同rp5405は,米Intelの「Itanium」プロセサへのアップグレードにも対応する。「アップグレードの際にはきょう体の交換が不要なので,初期投資を生かしつつ,業務の拡大や必要とする性能に合わせることができる」(HP社)

 それぞれの米国における予想小売価格は,HP Server rp2405が4795ドルから,同rp5405が2万9026ドルから,同rp7405が5万595ドルからとなる。全機種を直ちに購入可能とする。

 なお米メディアの報道(CNET News.com)によると,上記価格での各サーバーの構成は以下の通りという。

・HP Server rp2405:動作周波数650MHzのPA-8700プロセサが1個,18Gバイトのハード・ディスク装置が2台,512Mバイトの内蔵メモリー。

・同rp5405:動作周波数650MHzのPA-8700プロセサが2個,72Gバイトのハード・ディスク装置,4Gバイトの内蔵メモリー。

・同rp7405:動作周波数650MHzのPA-8700プロセサが2個,146Gバイトのハード・ディスク装置,4Gバイトの内蔵メモリー。

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