米Hewlett-Packard(HP)は,ハイエンド・サーバー「Superdome」に動作周波数875MHzのプロセサを搭載した。同社が米国時間6月24日に明らかにしたもの。同プロセサは「PA-8700」の後継プロセサにあたる。同サーバーは即日出荷開始する。

 「新プロセサを搭載することで演算速度を高速化し,実際に業務で使用するアプリケーションの性能を向上させた。またプロセサを交換するだけでアップグレードできるので,顧客の投資した資産を無駄にしない」(同社)

 PA-8700+の位置付けについて,HP社ビジネス・クリティカル・システム担当ワールドワイド・マーケティング・マネージャのMark Hudson氏は次のように述べている。「当社は,サーバーの性能を向上させながら,(顧客の)投資を生かすことで,顧客が獲得しうる価値を高めるよう努力している。PA-8700+は,その取り組みにおける一つのマイルストーン」(同氏)

 さらに同氏はSuperdomeの今後の目標について,「2003年にSuperdomeのトランザクション性能を2倍にするため,現在作業を進めている。ライバル・メーカーは当分達成できない値だろう」(同氏)と説明する。

 HP社が明らかにしている,PA-8700+を搭載したSuperdomeのベンチマーク・テストの主な結果は以下の通り。

・1TバイトのTPC-H:「Oracle 9i Database Release 2」を動作させた試験では,2万5805件クエリー/秒(QphH)を記録した。価格対性能比は,213ドル/QphHとなる。「1Tバイト・クラスの単一/クラスタ・サーバーのなかで,最も高性能」(同社)

・SPECjbb2000:毎秒59万4161個のJava命令を処理した。この値は米IBMのサーバー「p690」に比べ75%高く,米Sun Microsystemsの72ウエイ・サーバー「15K」より37%高いという。

・TPC-C:オンライン・トランザクションの処理にかかるコストを比較したところ,16.41/tpmCという値を記録した。これはIBM社のp690に比べ6%高く,また「ハイエンドUNIXシステムのなかで最も高い」(HP社)という。

◎関連記事
米HPが「PA-8700」搭載のミッドレンジUNIXサーバー「rp7410」を発表
PA-RISCも速くなる,米HPが750MHzの「PA-8700」搭載のミッドレンジとハイエンド機を出荷
米HPがブレード・サーバー「HP Server BH」「HP ProLiant BL」を発表
米HPが新会社として事業をスタート,事業体制や製品ロードマップを明らかに
SunやHPに対する技術的優位は揺るがない---IBMのUNIXサーバー事業責任者
「2002年Q2の世界サーバー市場は14.5%縮小,2003年以降に大きく回復」,米IDCの調査
2002年Q1の世界サーバー出荷台数は0.6%の微増,米国は7.6%増で「予測より好調」
「2001年Q4の世界サーバー市場は売上高26%減,出荷台数7%減」,米IDCの調査

[発表資料へ]