米IDCが米国時間3月8日に,2001年第4四半期における世界サーバー市場に関して調査した結果を発表した。2001年第4四半期の売上高は126億ドルで,前年同期の169億ドルから26%も減少した。出荷台数は前年同期比7%減の114万3000台となった。

 「売上高と出荷台数ともに減少したが,市場を活気づける兆しが見受けられた。第3四半期の前年同期比減少率と比べると,サーバー市場の低迷は底を打った感がある。市場は2002年に例年通りの傾向に回復する見通しだ」(IDC,Global Enterprise Serverソリューション部門バイス・プレジデントのVernon Turner氏)

 UNIX分野では激しい首位争いが続いている。2001年第4四半期は米IBMがわずかながらに米Sun Microsystemsを上まわり,世界市場の首位を獲得した。売上高ベースの市場シェアは,IBM社が26.9%,Sun社が26.8%だった。IBM社がUNIX分野で首位に立ったのは,1998年第4四半期以来の12四半期ぶりである。米Hewlett-Packard(HP)の2001年第4四半期におけるシェアは25%だった。

 ハイエンド分野の売上高は31億7000万ドルで,前年同期の33億ドルと比べて4%未満の減少にとどまった。2001年通年の売上高は119億ドルで,前年の131億ドルから9.4減少した。IDC,Enterprise Server Fundamentalsプログラム調査ディレクタのSteve Josselyn氏は,「IBM社の『zSeries』ファミリが好調で,他のハイエンド機の大幅な落ち込みを補った」と説明した。

 世界サーバー市場の2001年通年における工場出荷時の売上高は,前年比19%減の498億ドル。出荷台数は2%低下した。

■2001年第4四半期における世界サーバー市場のトップ・メーカー(売上高ベース)

   メーカー           シェア

1. IBM                 32%
2. Compaq              17%
3. Hewlett-Packard     14%
4. Sun Microsystems    12%
5. Dell                 7%

出典:IDC
■2001年における世界サーバー市場のトップ・メーカー(売上高ベース)

   メーカー           シェア

1.IBM                  28%
2.Compaq               16%
3.Hewlett-Packard    14.4%
4.Sun Microsystems   13.8%
5.Dell                  7%

出典:IDC

 米Intel製プロセサ搭載サーバーのOSとして,初めてLinuxの需要が「NetWare」を上まわり,2位を獲得した。また,ラック型サーバーの伸びがめざましく,2001年にサーバー全体の34%を占めた。

 注目すべき点としては,2001年第4四半期に中国のLegend Computerがサーバー関連ハードウエアの出荷台数でサプライヤの10位につけた。

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