米Hewlett-Packard(HP)はマルチ・プロセサ構成のブレード・サーバー・アーキテクチャ「ProLiant BL p-Class」を米国時間8月26日,発表した。大規模データ・センターやサービス・プロバイダ用である。
ProLiant BL p-Classは,障害復旧機能を備えた電源,ホットプラグ対応SCSIドライブ,冗長NIC,統合RAIDコントローラを搭載する。ユーザーは,サーバー・ブレード,内部接続,電源を追加することで,動的にワークロードの増加に対応できる。また,「従来のサーバーと比べてケーブルを80%減らした」(HP社)
「ほとんどの競合社がブレード製品をリリースし始めたばかりだが,HP社はすでに第2フェーズに入っている。フロントエンド・アプリケーション向けの低電力ブレード・サーバー『ProLiant BL e-Class』から今回発表したデュアル・プロセサ構成のProLiant BL p-Classまで,幅広い範囲のブレード・システムを提供する。ProLiant BL p-Classでは,いずれ4プロセサ構成を予定している」(HP社Industry Standard Servers部門上級バイス・プレジデント兼ジェネラル・マネージャのMary McDowell氏)
ProLiant BL p-Classの最初の製品は「ProLiant BL20p」。最大2個の米Intel製マイクロプロセサPentium III,ホットプラグ対応SCSIドライブを2台,4GバイトのECC SDRAMメモリー,統合RAIDコントローラを搭載する。内部ストレージは最大144Gバイト。HP社の「iLO(Integrated Lights-out)」技術を組み込んでおり,インテリジェント・インフラ管理機能を提供する。動的Webホスティングやメディア・ストリーミングなどの用途を狙う。
HP Insight Manager 7およびProLiant Essentials Rapid Deployment Packソフトウエアが付属し,多数のサーバーを対象にOSやアプリケーションを同時に配信したり,自動的に設定を行うことができる。OpenViewソフトウエア・スイートや顧客の既存インフラとの組み合わせを想定した最適化を施しているという。
HP社は,同社のアライアンス・プログラム「HP Blade Server Alliance Program」の対象製品に,ProLiant BL p-Classを加えた。同プログラムでは,大手ソフトウエア・ベンダーやハードウエア・ベンダーと協力し,ProLiant BLファミリ製品向けの新たなソリューションの開発とテストを行う。
ProLiant BL p-Classはすでに注文を受け付けている。動作周波数1.4GHzのプロセサ,512Mバイトのメモリーを搭載したProLiant BL20pの場合,米国インターネット価格は2439ドルから。8ライセンスのRapid Deployment Packが付属したProLiant BL p-Class格納棚は2999ドル。
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