米NPDTechworldが米国時間7月31日に,2002年上半期のコンピュータ・ソフトウエア市場に関して調査した結果を発表した。それによると,2002年上半期におけるコンピュータ・ソフトウエアの販売店売上高は約30億ドルで,前年同期と比べて5%増加した。とりわけ,企業向けとゲーム関連が好調な伸びをみせた。

 「上半期は通常,販売店のソフトウエア売上高が鈍化するものだ。その上半期に成長したということは市場が健全であることを示しており,今後数カ月にわたって売上高の増加が期待できる」(NPDTechworld社上級ソフトウエア・アナリストのSteve Koenig氏)

 OSとウイルス検出ソフトウエアが,過去半年における企業向けソフトウエア収入をけん引した。企業向けソフトウエアの2002年上半期における販売店売上高は15億ドルで,前年同期比9%増加。米Microsoftの「Windows XP」や米Apple Computerの「Mac OS X」を含むOSの販売店売上高は同40%増,ウイルス検出ソフトウエアは同70%増と急成長した。

 「新しいOSはソフトウエアの売り上げ増加を助長する。新しいOSの機能を活用するために,消費者が既存のソフトウエアをアップグレードしようとするためだ」と,Koenig氏は説明する。また同氏は,「米国家庭におけるインターネット,特に広帯域の普及が進んでいることで,ウイルス検出ソフトは必要不可欠なユーティリティとなっている」と付け加えた。

 パソコン向けゲームの販売店売上高は,2001年上半期から2000万ドル増加し,初めて6億ドルを超えた。既存ゲームの拡張パックが売り上げ増加を後押しした。

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