米Microsoftはデスクトップ・パソコン向けのBluetooth対応無線マウスとキーボードを米国時間4月18日,発表した。シアトルで開催中の「Windows Hardware Engineering Conference(WinHEC)2002」で,同社会長兼CSAのBill Gates氏が基調講演の際にデモンストレーションを行う。

 Bluetooth対応のキーボード,マウス,トランシーバを含むデスクトップ・パソコン向け製品スイートは,今年中に発売を開始する予定である。「Windows XP」に対応。「世界で初めての商品化」(Microsoft社)としている。

 Bluetoothは短距離通信に向く低価格な無線通信技術。スウェーデンのEricsson,米IBM,米Intel,フィンランドNokia,東芝が立ち上げた。2.45GHzのISM帯を使う。パソコン,PDA,プリンタ,携帯電話などでの用途をねらう。

 Bluetooth技術を用いることにより,ユーザーは素速く簡単にPAN(personal area network)を構築することができる。Microsoft社のUSB式Bluetooth対応トランシーバをつなげるだけで,Bluetooth対応の携帯機器や周辺機器をコンピュータと無線で接続可能。Bluetooth対応キーボードおよびマウスの動作範囲は,コンピュータから30フィート(約91センチメートル)。トランシーバは最大9個のBluetooth対応機器をサポートする。

 Bluetooth対応マウスには,Microsoft社の光学技術を用いる。また,Bluetooth対応キーボードには「使い勝手の良いデザインと画期的な機能を施した」(Microsoft社)

 なお,既存の27MHz帯無線キーボートおよびマウスは,Bluetooth対応製品より安い価格で販売を継続するという。

◎関連記事
IEEEがBluetooth互換のPAN規格「IEEE Standard 802.15.1」を承認
Bluetooth,助走から離陸に向けた正念場の1年に
2001年のBluetooth対応チップセットの出荷数は1300万個,予測通りの伸び
「消費者はBluetoothに高い関心,5年間は年平均360%で急成長」と米In-Stat
携帯電話に必要な機能はデジカメ,PIM,Bluetooth! ゲームは要らない
2006年末の無線ネット・ユーザーは5億人以上,Bluetooth機器は現在の1600倍
「Bluetooth機器市場は年平均360%成長,2005年に9億5500万台規模へ」と米In-Stat
近距離無線通信方式のBluetoothと802.11b,電波の干渉を防いで共存させることが不可欠---。DFI International社がレポート

[発表資料へ]