「2001年におけるBluetooth対応チップセットの出荷数は,当初の予測の1300万個に達しつつある。Bluetoothが普及期を迎えているのは間違いない」。米Cahners In-Stat社が米国時間12月5日に調査結果を発表した。

 景気の低迷や対米テロにもかかわらず,Bluetooth対応チップセットの出荷は極めて好調である。2001年におけるBluetooth対応チップセットの出荷数は,802.11b規格対応チップセットの約2倍になる見通しだ。

 「携帯電話やノート・パソコンなど,Bluetooth機器市場で進展がみられた。またアダプタ分野では,PDA(携帯情報端末)など特定機器向けの製品が投入されはじめたばかりだ。消費者がBluetooth対応製品の利点を認識するようになると,製品価格さえ妥当であれば需要は拡大する」(In-Stat社,ディレクタのJoyce Putscher氏)。

 その他の主な調査結果は次の通り。

・2001年におけるBluetooth業界では誤った予測が伝えられていたものの,業界の発展やチップ・ベンダーと機器ベンダーとの関係に大きな影響は与えていない。今後は,Bluetooth対応機器に対する需要の増加にともない,Bluetooth対応チップセット市場は開花する。

・無線通信サービス・プロバイダは,Bluetooth対応アクセス・ポイントの導入を検討中である。とりわけ日本,韓国,欧州では,Bluetooth対応アクセス・ポイントに対するキャリアと企業の関心が高い。

・今後Bluetooth対応チップセットの出荷数は急増する。景気後退を考慮しても,2005年には7億8000万個に達する見通し。

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