米Hewlett-Packard(HP)創設者の故William Hewlett氏の家族信託であるWilliam R. Hewlett Revocable Trustは,HP社と米Compaq Computerの合併に関する声明を米国時間4月17日に発表した。合併の賛否を問うHP社株主投票の速報結果を受けて発表したもの。

 この株主投票速報は,2002年3月19日に開催されたHP社の臨時株主総会で行われた投票の結果を独立調査機関がまとめたもの。それによると,2:1の割合で合併賛成票が多かったという。

 William R. Hewlett Revocable Trustの声明の内容は次の通り。

 「以前発表した通り,投票による合併賛否の差は極めてわずかである。これらはあくまでも速報結果であり,最終的な承認に先立ち今後賛成/反対両陣営は,結果を詳しく調べて代理人による集計を行う機会を設ける。さらに,Delaware州衡平法裁判所に提出したHP社に対する訴えが現在保留されているが,なんらかの最終結果が出される前に審理を開始する必要がある」

 なお,William R. Hewlett Revocable Trust社は3月28日に,株主投票に不正行為があったとしてHP社をデラウエア州衡平法裁判所に告訴した。審理開始は4月23日を予定する。

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