米Fonixが,Fonix社の音声認識エンジン「Automatic Speech Recognition(ASR)」を「Xbox」に提供することで米Microsfoftと提携した。Fonix社が米国時間3月13日に明らかにしたもの。

 2002年後半から,ゲーム開発者向けの米国英語用ASRを同梱したMicrosoft社の公式ゲーム開発ツール「Xbox Development Kit(XDK)」を,すべてのゲーム開発者に対して出荷開始する。Fonix社は2002年末までに,英国英語,フランス語,ドイツ語,イタリア語,日本語,韓国語,スペイン語用のXbox向けASRを順次提供するとしている。

 「ASRに対応したXDKを使うことで,ユーザーの音声を認識して画面の動作に反映させたり,情報を入力したりするなど,音声でやり取りするゲームを作ることができる」(Fonix社)

 ASRは,複数の言語を一般的な会話速度とイントネーションで認識できるという。話者非依存で,ユーザーの声をあらかじめ登録するエンロールは不要。「有限状態文法にも対応しているため,複雑な会話の入力が可能で,雑音の多い環境でも音声を検出できる」(同社)。さらに,ASRの処理エンジンのサイズは小さく,音声認識機能をすべてオンボードで実現できるという。

 Fonix社はASRのほかに,XDK向けのアップグレード・コンポーネントとして,音声合成エンジン「Text-To-Speech(TTS)」とサポート・サービス「Fonix Professional Services」を提供する。「TTSを使用することで,ゲーム中に与えた文章をさまざまな言語や方言でゲームのキャラクタにしゃべらせることができる」(同社)

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