米Cahners In-Stat Groupが米国時間4月2日に,音声認識ソフトウエア市場に関する調査結果を発表した。音声認識製品の基礎となる音声認識ソフトウエア・エンジンの2005年における売上高は27億ドルに達する見込みである。

 「市場成長の主な原因としてはいくつかの要素が考えられる。1)マイクロプロセサ技術の発達により音声認識製品の速度や性能が向上し価格が下がる,2)サービス・プロバイダや音声ポータル・サイトによる需要が増加し,新たな市場が生み出される,3)VoiceXMLといった開発ツールが高性能の製品開発を簡素化する,などである」(In-Stat社Voice Applications Service部門上級アナリストのBrian Strachman氏)。

 さらに同氏は,「コンタクト・センターやCRMアプリケーションに向けた音声認識技術の利用が増えるため,ソフトウエア・プロバイダとアプリケーション・ソフトウエア・ベンダーはともに成長が期待できる」と予測する。

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・音声ポータル・サイトは企業に焦点を当てた取り組みを進めている。

・サービス・プロバイダなどの会員ベースの事業者は,音声を使ったシンプルなインタフェースを望んでいる。

・プロセサの動作周波数が高まるとともに,音声認識性能も向上する。

・音声認証ソフトウエア市場は,音声ポータル・サイト向け,サービス・プロバイダ向け,企業向け,コンタクト・センター向けのカテゴリに分類できる。

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