米Nielsen//NetRatingsが米国時間10月22日に,2001年の年末商戦におけるオンライン支出に関する予測を発表した。13カテゴリのオンライン販売について調査したところ,今年の年末商戦のオンライン支出は99億ドルに達し,昨年の69億ドルを43%上まわる見通しだという。

 12月にオンライン・ショッピングを行うユーザーは1億600万人を超え,昨年の8500万人と比べて27%増加する。

 「オンラインでショッピングや商品購入を行うユーザーが昨年より増える。経済の低迷や米国での事件による影響にも関わらず,電子商取引はかなりの成長が期待できる」(NetRatings社分析サービス部門バイス・プレジデントのSean Kaldor氏)。

 調査は,米Harris Interactive社傘下のeCommercePulseの協力を得て,約3万5000人のインターネット・ユーザーを対象に実施したもの。オークション,書籍,音楽,ビデオ,衣類/アパレル,コンピュータ・ハードウエア,コンピュータ・ソフトウエア,エレクトロニクス,フィットネス/スポーツ用品,花/ギフト/カード,健康/美容,家ホーム/ガーデニング,玩具の13カテゴリに関して分析を行った(旅行関連は除く)。

 年末商戦で最も高い売り上げが見込まれるカテゴリはアパレルである。11月と12月の売上高は25億ドル近くにのぼるとみる。

 「年末商戦の期間中,オンライン・ショッピングのトラフィックは48%増加する見通しだ。多くのユーザーが。商品に手を触れたり試着したりせずにオンラインで衣類を購入することに慣れてきたためである」(同氏)。

■2001年11月と12月の売上高別トップ5カテゴリ(単位:100万ドル)

カテゴリ 売上高予測
アパレル $2,445
書籍/音楽/ビデオ $1,696
オークション $1,364
玩具 $1,053
コンピュータ・ハードウエア $973

出典:Nielsen//NetRatings社,Harris Interactive社

 人気カテゴリへのトラフィックは2倍または3倍増加する。通常,玩具とゲーム・カテゴリが年末商戦におけるトラフィックの増加を牽引してきたが,今年も例外ではない。玩具カテゴリのトラフィックは250%急増し,売上高は約11億ドルに達する。

■2001年の年末商戦におけるトラフィック成長率別トップ5カテゴリ

カテゴリ トラフィック増加予測
(8月-12月)
玩具とゲーム 250%
民生電子機器 113%
格安サイト 73%
仮想百貨店 57%
アパレル 46%

出典:Nielsen//NetRatings社

 トラフィックの調査に関しては,代表的な電子商取引サイトを10カテゴリに分類し,ユニーク・ビジター数を分析した。

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