「企業の大規模なリストラが相次ぎ,失業率が急上昇するなかで,アメリカの労働者に雇用不安が高まりつつある。『失業が心配』と回答した人は全体の75%にのぼった」。オンライン人材サービスの米Monster.comが米国時間10月8日に読者に対する調査結果を発表した。調査には米TMP Worldwideが協力,1万4847人から回答を得た。

 解雇や失業不安に関し,5段階で回答を求めたところ,「レベル1:次は自分かも/いつ失業してもおかしくない状況」と戦々恐々の人が全体の36%にのぼり最も多かった。続いて,「レベル2:やや心配」が21%,「レベル3:多分大丈夫だとは思うが,何とも言えない」が18%だった。

 一方で,「レベル4:会社にとって自分は重要であると確信」(17%),「レベル5:自分は会社にとって,なくてはならない戦力。職を失う可能性はない」(8%)とする「不安なし」派は少数となった。調査結果の詳細は以下の通り。

■表 「リストラ/失業が自分の身にふりかかる可能性について,どう思いますか」(2001年6月と9月)

  2001年6月 2001年9月
レベル1:リストラ,次は自分かも 30% 36%
レベル2:やや心配 20% 21%
レベル3:多分大丈夫/なんとも言えない 20% 18%
レベル4:自分は重要 22% 17%
レベル5:自分は不可欠 8% 8%

注)6月の調査は6月4日~10日に実施,有効回答数2万334,9月の調査は9月17日~24日に実施,有効回答数1万4847。

出典: Monster.com社。

 なお米労働省発表の8月の失業率(季節調整済み/軍人除く)は4.9%で,前月の4.5%から急上昇した。9月も横ばいの4.9%。19万9000人が職を失った。

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