米QLogicが米国時間6月18日に,Fibre Channel対応のストレージ・ネットワーク(SAN)とInfiniBand対応のサーバーを連携するI/Oモジュールを提供するこを明らかにした。6月19日から22日にかけてフロリダ州オーランドで開催されるInfiniBand技術の開発者会議「InfiniBand Trade Associationn」でプロトタイプを披露する予定である。

 QLogic社が提供するI/Oモジュールは,2ポートのFibre Channel(データ転送速度は2Gビット/秒)とInfiniBandの4組のリンクから成る。フォームファクタは標準的なInfiniBandモジュールに合わせた。

 QLogic社は,I/Oモジュールの提供により,チップセット「ISP Series」やホスト・チャンネル・アダプタ「SANBlade」,スイッチ「SANbox」など自社のInfiniBand製品群を補完する。

 InfiniBandは,次世代サーバ向けの入出力インタフェース。Gigabit Ethernetやディスク装置,サーバ間接続などに用いるシリアル通信ネットワークで,PCIバスの遅さを解消する。

 技術的にはスイッチド・ファブリックをベースとする。リンク1組(1組は単方向の伝送路2本で構成),4組,12組の仕様がある。リンク1組で2.5Gbps,4組で10Gbps,12組で30Gbpsとなる。各リンクには銅線あるいは光ファイバを使う。銅線の場合,延長距離は17m。光ファイバだと最長10kmまで延ばせる。InfiniBandを使ったシステムは,複数のサブネットで構成する。サブネット間はルータ・ブリッジで結ぶ。一つのサブネットは最大6万4000個のノードから成る。

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