ストレージ業界の大手企業である米Brocade Communications Systems,米Compaq Computer,米EMC,日立製作所の100%子会社米HDS(日立データシステムズ),米IBM,米McDATAが米国時間6月4日に,ストレージ・ネットワークの相互運用性の確保に関して協力体制を敷くことを明らかにした。

 6社はCompaq社,EMC社,HDS社,IBM社のストレージ製品をFibre Channelで接続するための二つのSANソリューションを共同で定めた。128ポートのFibre Channelスイッチで構成する。Compaq社の「StorageWorks」,EMC社の「Enterprise Storage」,HDS社の「Freedom Storage」,IBM社の「Enterprise Storage Server」に格納しているデータへのアクセスを可能にする。

 ソリューションの一つはBrocade社の「SilkWorm Fabric Switches」を用いる。もう一つはMcDATA社の「ED-5000 Directors」を使う。構成に関する詳細情報はWWWサイトに掲載している。

 またCompaq社,EMC社,HDS社,IBM社は,顧客サポートに関して協力体制を敷くことでも合意した。顧客は各メーカーとの契約に準じてサポートを受ける。メーカーは相互に連絡を取り,情報を共有して問題解決の手順の合理化を図る。
 
 ストレージの業界団体Storage Networking Industry Association(SNIA)は,異なるベンダーをSAN製品の相互運用性の拡充を目的とした新たなフォーラム「Supported Solutions Forum」を同日発表した。6社は同フォーラムの創設メンバーとなる。

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