米Transmetaが米国時間4月19日に2001年第1四半期の決算を発表した。売上高は1860万ドルで,前期の1240万ドルに比べ50.2%増。前年同期はゼロだった。

 特別費用を除いた実質純損失は1320万ドル,実質1株当たり損失は0.10ドル。前期はそれぞれ1670万ドルと0.56ドルの損失を計上していた。特別費用を含めた場合の純損失は2270万ドル,1株当たり損失は0.18ドル。前期は2000万ドルの純損失,1株当たり損失は0.67ドルだった。

 同社の社長兼CEOのMark K. Allen氏は,「売上高が劇的に伸びたことを大変嬉しく思う。Crusoeが継続して採用されていることを反映している」と述べている。

 「2四半期前にCrusoeの出荷を始めて以来,これまで多くの顧客(OEM)が日本市場でCrusoeベースのノート・パソコンを投入してきた。年内には米国や欧州市場でも我々の製品が提供される。我々は引き続き低電力で長時間のバッテリ寿命が特長のCrusoeプラットフォームを供給し,2001年はモバイル分野やサーバ分野にも向けていく」(同氏)。

 同社は今後の業績見通しについても明らかにした。2001年第2四半期の売上高は第1四半期の売上高を若干上回る。粗利率も第1四半期とほぼ同じ44%を見込む。研究開発費および販売費用,一般費用,管理費用の合計額は第1四半期の2610万ドルと同水準を見込んでいる。

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