米Transmetaが米国時間3月13日に,組み込み用途向けLinux「Mobile Linux」を新たに「Midori Linux」と命名し,オープン・ソース・プロジェクトとして「Midori Linux Project」を立ち上げたことを明らかにした。

 「幅広い開発者の参加を促し,同OSの開発を進めていきたい」(Transmeta社)。

 Transmeta社は同日ソース・コードをGNU General Public License(GPL)に基づき公開した。WWWサイトからベータ版「Midori 1.0.0 beta1」を無償でダウンロードできる。

 「“Midori”はgreenの日本語で,環境に優しいこと表す。低消費電力でエネルギー効率に優れたシステムを,という意味で“Midori”と命名した」(Transmeta社)。

 「『Midori』をx86アーキテクチャ対応の組み込みLinuxとして,モバイル向けにとどまらず,広範にわたるアプリケーションに向ける」(Transmeta社Vice Chairman兼Chief Technology OfficerのDavid R. Ditzel氏)。

 Mobile Linuxはこれまでにも米Gatewayと米America Online(AOL)が共同開発したインターネット端末「Connected TouchPad」をはじめ,薄型サーバーなどの製品に搭載されている。

 日本では日立製作所が2000年12月に,国内で初めてMobile LinuxとCrusoeプロセサの組み合わせを採用した業務用ネット端末「FLORA-ie 55mi」を投入している。

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