米AMR Researchが米国時間2月13日に,e-business業界に関する予測をまとめた「2001 Outlook」の内容を発表した。今後12カ月にわたる市場,企業,製品,主要革新技術,トレンドなどについて分析を行ったもの。
主な調査結果は以下の通り。
・電子商取引プラットフォーム向けソフトやサービス(OS,コンピューティング,データ通信などを含む)にかかる支出は,2005年に560億ドルを超える。
・企業規模が10億ドル以上の会社では,3社のうち1社が2005年に独自仕様の取引(PTX:Private Trading Exchange)を採用する。一方,コンソーシアム型の取引(CTX:Consortia Trading Exchanges)は2001年に不安定な状況に陥る。CTXが持ち直すためには,個々の企業が手を出せないほど高額なサービス提供方式を見直す必要がある。
・2002年には,ASP(Application Service Providers)の40%,およびASP市場に関連する企業の60%が倒産あるいは買収される。
・2001年の最優先事項の一つは「統合」。顧客向けのチャネル,プロセス,データ統合が進み,企業間(BtoB)サービスの戦略やソリューション統合が盛んになる。
・マーケティング・アプリケーション業界の規模は2000年の9億9500万ドルから,2001年には63%増の16億ドルに急成長する見込み。
・2001年のSCM(Supply Chain Management)市場は78億ドル規模に達する。2001年に最も導入されるアプリケーションは「在庫管理」「注文処理」「Supply Chain Planning(SCP)」。また,「コラボレーション」がますます重視されるようになる。
・2001年の小売り販売向けアプリケーションは,2000年と比べて40%増の44億ドル規模になると予測する。小売業者は今まで以上に「企業間での同期作業」「企業間コラボレーション」「企業の統合と最適化」に重点を置くようになる。
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