米General Electric(GE),米Microsoft,米SMART LLCが家庭内ネットワーク・ソリューションを提供する合弁会社を設立することで合意に達した。“コネクテッド・ホーム(connected home)”の構築を支援する。Microsoft社が米国時間2月10日に発表したもの。
新会社の名称は「SMART」。SMART LLC社長兼CEOのHerman Cardenas氏が指揮をとる。建築業界に向けて,インターネットに対応した家庭ネットワーキング製品とサービスのワンストップ・ソリューションを提供する。
GE社,Microsoft社,SMART LLC社はすでに「2001 International Builders' Show」で,家庭ネットワークのプロトタイプのデモンストレーションを実施し,新会社が提供する予定の製品やコンセプトの披露を行った。
新会社は家庭ネットワーキング対応の新築住宅を計画している建築業者に,個々の製品ではなく“システム”を販売する。「複数のサプライヤから部品を調達するために発生する手間や問題を解消する」(3社)としている。
新会社が提供するシステムは当初,ネットワーク制御システム「Digital DataCenter」や照明制御製品「SmartGear」から成る。いずれも,「GE SMART」ブランドとして販売する。
Digital DataCenterは最大16部屋にわたる電話やCATV回線,衛星TV,オーディオ,セキュリティ・システムを管理するシステム。SmartGearは家庭の電気配線をネットワーク機能に対応させるもの。例えば,照明のスイッチで室温を調整したり,テレビのリモコンで照明を落としたり,車庫の開閉スイッチでセキュリティ・システムを解除するといったことが可能になる。
Microsoft社の技術を利用した家庭内サーバー,インターネット端末,インターネット接続サービス,インストール・サービスなども,2002年末までに提供する予定である。
新会社の商品は,認定ディーラおよびGE社の販売ネットワークを通じて提供する。GE社は自社の米国内サービス・プロバイダ・ネットワークを通じて保証,サービス,サポートを実施する。
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