シリコンバレー全域にわたる高速無線ネットワーク導入計画が始動する。米Intelと同地域の活性化を目指す非営利団体Joint Venture: Silicon Valley Network,同地域16市とサンマテオ郡で構成する通信関連の当局SAMCATが米国時間1月26日,同計画の提案依頼書(RFP)作成について合意したことを明らかにした。

 「Smart Valley」と名付けられた同プロジェクトは,1500平方マイル(約3900平方キロメートル)をカバーする無線ブロードバンド・インフラの実装を目的とする。新たな無線技術の可能性を広げ,無線対応事業の発展と行政サービスの向上を推進し,「シリコンバレーの起業家精神を再び証明する」(3者)。公共安全や緊急対応などでの利用も想定する。

 RFPの作成はIntelが担当する。RFPは2006年4月にSAMCATから公布する予定。米メディアの報道(internetnews.com)によると,RFP公表後に入札を募り,ベンダーを決定する。2007年の実装を目指す。なお,IntelはRFPに入札しないことで合意済みという。

 Smart Valleyプロジェクトの議長を務めるEric Benhamou氏は,「ユビキタス・ネットワークの構築は,当地域の小企業,学校,非営利団体,そして市民を含めたコミュニティ全体のための新世代ブロードバンド・サービスの開発を可能にする」と述べた。

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