メッシュ型無線LAN仕様の標準化を目指す業界団体Wi-Mesh Allianceは,同技術の提案仕様を米国電気電子学会(IEEE)の802.11 Task Group Sに提出する。同グループが米国時間7月19日に発表した。

 メッシュ型ネットワークは,802.11g技術を利用するもので,企業,大学構内,都市エリアといった地理的に広い範囲で利用が可能。Wi-Fi技術は標準化されているが,メッシュ技術は標準化されていない。

 同提案仕様は,IEEE内で標準策定を担当するIEEE Standards Association(IEEE-SA)のガイドラインをもとに開発されたもの。最大限の技術再利用と相互運用性を実現させるために,次世代のWi-Fi規格である802.11nおよび現行のWi-Fi規格をベースとしている。

 カナダのNortel Networksの無線ソリューション担当副社長であるMark Whitton氏は,「無線ユーザーは,どこでもいつでも安全でシームレスなアクセスを期待している。当グループが提案した新しい規格は,無線通信が進化を続ける中でメッシュ型無線LANがこれらの期待に応えられるように設計されている」とコメントしている。

 Wi-Mesh Allianceは,無線通信デバイスとサービスの相互運用の促進を狙い,同技術の標準化に向けた取り組みを行なっている。Nortel社,米Philips,仏Thomson,米InterDigital,米NextHopなどで構成される。

◎関連記事
米Motorola,モバイル・メッシュ・ネットワーキングの米MeshNetworksを買収
ノーテル,特大の採用事例持つメッシュ型無線を日本投入へ
NEC通信システムがメッシュ型無線LANをデモ,機器を参考出展
産能大学がメッシュ型無線LAN実験,AP9台で9万平方をカバー
カナダNortelと韓国LG Electronics,WiMAX対応携帯電話の開発で協力

発表資料へ