無線技術関連企業26社が次世代無線LAN推進団体「Enhanced Wireless Consortium(EWC)」を結成した。参加メンバーである米Intelが米国時間10月10日に明らかにしたもの。次世代無線LAN製品向けの技術仕様策定と普及促進に取り組む。

 参加企業は,Intel社のほか,台湾のAiroha Technology,米Apple Computer,米Atheros Communications,米Azimuth Systems,米Broadcom,バッファロー,米Cisco Systems,米Conexant Systems,米D-Link,中国のLenovo,米Linksys,米LitePoint,米Marvell,イスラエルのMetalink,米NETGEAR,台湾のRalink Technology,台湾のRealtek,三洋電機,ソニー,米Symbol Technologies,東芝,米USRobotics,米WildPackets,台湾のWinbond,台湾のZyDAS Technologies。

 EWCは,次世代無線LAN規格「802.11n」の承認に先立ち,無線LAN製品の性能,到達範囲,相互接続性に関する仕様を策定したという。最大600Mbpsの伝送レートをサポートし,複数のHDTVストリーミングといった大容量データに対応できるようにする。Space Time Block Coding(STBC)などの先端技術を取り入れることも視野に入れる。

 その他の主な特徴は以下の通り。

・802.11a/b/gとの相互接続性を維持
・2.4GHzまたは5GHz帯を使用
・20MHzまたは40MHzチャネルをサポート
・1~4本のアンテナを利用した空間多重方式の同時伝送

 EWCでは上記仕様について,「802.11nの承認に至るまでの期間短縮を図りつつ,共通のガイドラインに沿った高性能無線LAN製品によるエコシステム構築を可能にする。さまざまなブランドやプラットフォームの次世代製品間における確実な相互接続性を消費者に提供できる」と説明した。

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