米Googleは米国時間1月17日に,同社のチャット機能付きインスタント・メッセージング(IM)サービス「Google Talk」と,他社IMサービス間における相互接続性の確立について明らかにした。サーバー対サーバーのXMPP(Extensible Messaging and Presence Protocol)に準拠した他社の通信サービスと「完全な相互接続性を実現する」(同社)。

 これにより,他の通信サービス・プロバイダが提供するサービスから,Google Talkに接続してやりとりすることが可能になる。

 XMPPは,XMLベースのIM/プレゼンス向けプロトコルで,世界中の多数のサービス・プロバイダがサポートしている。大手企業やISP,大学,さらには個人ユーザーが運営するXMPP対応通信サービスも多いという。XMPP準拠の通信サービスを提供しているサービス・プロバイダには,米Jabber.org,米Earthlink,米SIPphone,フィリピンのChikka,シンガポールのMediaRing,イタリアのTiscali,中国のNeteaseなどがある。

 「電子メールは,加入しているプロバイダにかかわらず,ユーザー同士がやりとりできる連盟型ネットワーク(federated network)の一例だ。オープンな相互接続性の確立は,同様の公開性とユーザーへの選択肢をIMおよびVoIPの分野にもたらす第一歩だ」(Google社)。Google Talk部門プロダクト・マネージャのMike Jazayeri氏は,「オープンな連盟型ネットワークによって,ユーザーは自身が選んだサービス・プロバイダのアカウント1つで,世界中の数百万人のIMユーザーとやりとりできるようになる」と述べた。

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[発表資料(Google社のプレス・リリース)]
[発表資料(Google社のブログ)]