米Yahoo!と米Microsoftは米国時間10月12日に,インスタント・メッセージング(IM)サービスの相互接続に関する世界規模の提携を発表した。Microsoft社が提供する「MSN Messenger」とYahoo!社が提供する「Yahoo! Messenger」のユーザーは互いにメッセージをやりとりできるようになり,「個人ユーザー2億7500万人以上が参加する世界で最も大規模なIMコミュニティが形成される」(両社)。

 両社は,IMの相互接続を実現しつつ,消費者のセキュリティ確保やプライバシ保護を最優先に取り組むとしている。

 MSN MessengerおよびYahoo! Messengerのユーザーは,メッセージをやりとりするほか,相手がオンラインに接続しているか確認したり,一部のemoticon(動きのある顔文字)を共有したりできる。一方のサービスから,もう一方のサービスのバディ・リストへ簡単に連絡先を追加することが可能。これらの相互接続機能は,2006年第2四半期に世界市場で利用可能にする。

 米メディアの報道(InfoWorld)によると,相互ユーザーでパソコン間の音声通話も行えるという。ただし,ゲームや写真共有は相互接続の対象とならない。

 Yahoo!社CEOのTerry Semel氏は,「今回の提携は,IM業界における真の転機となる。インターネット通信の新たな時代を呼ぶことになるだろう」と述べた。

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