米CURRENT Communications Groupとテキサス州の電力会社である米TXU Electric Deliveryは,電力線を使った広帯域接続(BPL:Broadband over Power Line)サービスの提供で合意した。両社が米国時間12月19日に明らかにしたもの。2006年に,TXU Electric Delivery社のサービス地域にある約200万社/世帯へのBPLサービス提供を始める。

 この合意により,TXU Electric Delivery社は約1億5000万ドルを支払い,CURRENT社のBPLネットワーク技術「Smart Grid」を10年間利用する。これにともない,TXU Electric Delivery社の親会社である米TXUがCURRENT社の株式を取得する。

 BPLネットワークの設計,構築,運用はCURRENT社が行う。家庭および企業向けの広帯域接続サービスと無線サービスをベースに,音声通信/映像配信/インターネット接続を1回線で提供するトリプル・プレイ・サービスを提供する予定。

 またTXU Electric Delivery社は,同ネットワークを電力網自体の監視や電力メーターの自動読み取りなどに活用していく。

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