写真1 高速電力線搬送通信に関する研究会の第11回会合
写真1 高速電力線搬送通信に関する研究会の第11回会合
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 総務省は12月12日,電力線通信の実用化の可否を問う「高速電力線搬送通信に関する研究会」の第11回会合を開催した(写真1)。今回は10月末から1カ月にわたり募集したパブリック・コメントの内容が公開された。

 集まった意見は1331件。会合では3時間弱の時間をかけて意見を紹介し,研究会としての回答を議論した。結果として,パブリック・コメントで出された意見が前回提示された報告書案の内容を大きく変えることはなかった。座長を務める東北大学電気通信研究所の杉浦行教授は,「集まった意見の数に改めて電力線通信への関心の高さを感じた」とコメントした。

 約1年の期間をかけて根気強く議論してきた研究会も,12月22日の最終会合で報告書を取りまとめ幕を閉じる。その後,総務省情報通信審議会で技術基準を策定し,電波監理審議会などを経て来夏にも実用化が認められる見込みである。

(山根 小雪=日経コミュニケーション