米EMCは米国時間10月20日,企業向けに文書の電子化技術を提供する米Captiva Softwareを買収することで両社が最終合意に達したと発表した。EMC社はCaptiva社の株式1株あたり現金22.25ドル,(総額約2億7500万ドル)を支払う。取引は,Captiva社の株主承認などを得て,2005年末~2006年初めまでに完了する予定。

 Captiva社は,紙ベースの情報をデジタル形式に変換する電子化ソフトウエアを手がけている。「高コストで手間のかかる紙ベースの記録を直ちに有用な電子情報に変換することで,業務プロセスを改善し,規制に対してもより的確かつ迅速に対応できるようになる」(EMC社)

 EMC社は今回の買収で,企業向けコンテンツ管理プラットフォーム「Documentum」を拡充する。Captiva社は,情報の取得,デジタル化,分類など,情報ライフサイクル管理(ILM)の初期段階に焦点を置いており,「両社が手を組むことで,紙文書から情報を抽出およびデジタル化して電子的な業務プロセスと統合することができる」(EMC社)という。

 またEMC社は,同社のマルチプラットフォーム・ソフトウエアと同様に,Captiva社の製品をオープン・プラットフォームとして引き続き開発する。

◎関連記事
米EMC,元米MicrosoftのCFOを取締役に任命
米EMC,異種混在環境向けの仮想化技術を手がける米Rainfinityを1億ドル弱で買収
米EMC テクノロジ・アナリシス担当ディレクタ ケン・シュタインハート氏インタビュー
米EMC,新接続技術や仮想化技術で強化した「CLARiiON CX」の新モデルを発表
ストレージ仮想化技術で遅れをとるEMC
米IBMが米EMC製品に対応のストレージ仮想化ソフト発表,日立と米HP製品も利用可能
米EMC,最大容量1Pバイトのハイエンド・ストレージ製品「Symmetrix DMX-3」を発表
米EMCが情報ライフサイクル管理戦略を発表,各種ソフトウエアを発表へ

[発表資料へ]