2013年のアクセスランキングで特徴的なのは、ソフトバンク関連の記事が上位を占めたことだ。昨年はNTTグループに関する記事が多かったが、今年はソフトバンクの動向が注目を集めた。
1位「UQが2.5GHz帯争奪戦を制した理由、そしてソフトバンクは何に怒っているのか」、2位「2.5GHz帯争奪戦でソフトバンクがキレた理由」、それに17位「孫社長が総務省に猛抗議、「十分な議論を経て周波数を割り当てるべき」」は、2.5GHz帯の周波数割り当てを巡るソフトバンクの動きを解説した記事。審査基準への関心もあるのだろうが、同社の派手なパフォーマンスが注目を集めた格好だ。13位「3月もソフトバンクが純増数首位、ドコモは転出増に苦しむ」にあるように、携帯電話契約数で純増を続けるソフトバンク。「ソフトバンクが株主総会、グループ内の通話無料化提案に「やりましょう」」が4位に入るなど、同社の動きは読者にとって大きな関心事になっているようだ。
ドコモのiPhone販売や第3のモバイルOSも話題に
純増数で伸び悩んでいるとはいえ、ユーザー数が最も多いNTTドコモについても読者の関心は高い。「ドコモに必要なのは「iPhone」ではなく「サブブランド」」、「NTTドコモが認証基盤を大手術、「回線ベースの認証はもはや限界」」、「NTTドコモが2013年冬春モデルを発表、ドコモメールやdocomo IDの方針にも言及」がランクインし、同社のブランド戦略や、認証基盤やメールシステムの変更に注目が集まった。
今年は、NTTドコモがiPhoneの販売を始めたことも話題になった。主要3キャリアがiPhoneを扱うようになり、事業者間の競争が激しさを増した。3位の「iPhone 5s/5cの対応バンドに見るアップルの深意、そして携帯3社の競争の行方」にあるように、iPhoneが対応する周波数帯(バンド)も競争に影響している。
モバイルに関しては、TizenやFirefox OSといった「第3のモバイルOS」も注目を浴びた。第3のモバイルOSは、iOSとAndroidに次ぐ、第3の地位を狙うスマートフォンOSのこと。該当する記事は、8位「FirefoxとTizen、第3極のモバイルOSが台風の目になったMWC 2013」、15位「歴史的に見た「第3のOS」の必然」だ。
一方で、ネット社会の主役はスマートフォンやタブレット端末ではなくなると予測した「「スマートフォンの時代は終わる」」が19位に入ったのも興味深い。
このほか、通信やネットワークの仕組みを解説した記事もランクインした。「どのタイプの固定電話が停電時に使えるのか?」、「「無線LANが混雑する」とはどういうことか?」は、ユーザーにとって身近な電話や無線LANの仕組みに関する記事。20位に入った携帯通信事業者のコア網のネットワーク機能を仮想化する「NFV(Network Functions Virtualization)」は、2014年も引き続き話題になりそうだ。
これらネットワーク分野のアクセスランキングは、スマートフォンやタブレットに関する記事を除外して集計した。スマートフォンやタブレットについては「[スマートフォン]ドコモのiPhone発売に注目集まる、iPadにも熱視線」を参照してほしい。