写真●ガートナー ジャパン エグゼクティブ プログラム グループ バイス プレジデント エグゼクティブ パートナー 長谷島眞時氏
写真●ガートナー ジャパン エグゼクティブプログラム グループバイスプレジデント エグゼクティブパートナー 長谷島眞時氏
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 ガートナー ジャパン エグゼクティブプログラム グループバイスプレジデント エグゼクティブパートナーの長谷島眞時氏は、2012年の最も大きなニュースとして、いくつかのトラブル事例を挙げた。

 「NTTドコモのネットワークで大規模通信障害」(ニュース記事)、「特許庁が基幹系システムの刷新を中止」(ニュース記事)、「スルガ銀-IBM裁判の一審判決、日本IBMに賠償命令」(ニュース事)、「東証のシステム障害で大規模トラブル」(ニュース記事)、「東証で今年2回目の障害、金融庁が業務改善命令」(ニュース記事)---の5つである。

 長谷島氏は、「これらのトラブルの直接的な原因がそうであるとは言い切れないが」と前置きしたうえで、「こういったトラブルが繰り返されるのは、企業/組織のシステム部門が本来持っていないといけない知識やノウハウに欠けているのが大きな原因ではないか」と指摘する。

 特に長谷島氏が問題だと感じているのが、システム再構築時の「既存システム」に関する知識不足だ。古い既存システムは、作った当時には詳しいシステム部員がいたものの、人も変わり改修に伴うドキュメント化も不十分で、現在のシステム部員が既存システムの仕様をきちんと把握できなくなっているといった状況が往々にしてあるという。「こうした古いシステムを再構築するときに問題が起こりやすい」(長谷島氏)。

[1]NTTドコモのネットワークで大規模通信障害(1月)
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[1]特許庁が基幹系システムの刷新を中止(1月)
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[1]スルガ銀-IBM裁判の一審判決、日本IBMに賠償命令(3月)
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[1]東証のシステム障害で大規模トラブル(2月)
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[1]東証で今年2回目の障害、金融庁が業務改善命令(8月)
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[6]日本IBM社長にイェッター氏が就任(5月)
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