米Appleは昨年の4月15日、韓国Samsung Electronicsの製品(Galaxy SやGalaxy Tab)が「iPhone」「iPad」関連のデザイン特許、登録商標を侵害したとして、米国カリフォルニア州の連邦地裁に提訴した。同月22日には、すぐさまSamsungが韓国、日本、ドイツでAppleを逆提訴。現在は世界10カ国の法廷で両社が争っているという。
この一連の裁判の行方は混戦模様だ。昨年、ドイツとオランダではAppleの主張が認められた一方で、今週、英国では「Galaxy TabのデザインはiPadほど格好良いものではなく、iPadと誤認されることはない」とAppleの訴えが退けられた。このほか米国、オーストラリアでもAppleの主張が退けられている。各国裁判所での判断は以下の通り。
【独デュッセルドルフの裁判所】
「AppleとSamsungの製品には明らかに類似性がある」
【英高等法院】
「Galaxy TabにはiPadの特徴である、装飾のない控え目な、思い切った簡素さがなく、iPadほど格好良くない(“cool”ではない)。iPadと誤認されることはない」
【米カリフォルニア州連邦地方裁判所】
「(Samsung製品の販売に関する)仮差し止めは途方もない是正措置」

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