米Cisco SystemsとデンマークのKiSS Technologyは,Cisco社によるKiSS社の買収について最終合意に達した。Cisco社が米国時間7月22日に明らかにしたもの。Cisco社は,約6100万ドル相当の現金支払いと株式交換でKiSS社の全株式を取得する。取引は2006会計年度第1四半期(2005年8月~10月期)に完了する見込み。

 KiSS社は,ネットワーク対応エンタテインメント機器向けの技術を手がける未公開企業。ネットワーク対応DVDプレーヤ/レコーダなどの家庭向けビデオ製品群も提供している。1994年に設立し,デンマークのホシュロムに本社を置く。従業員数は65人。買収後はCisco社のLinksys部門に合流する。

 同社の技術プラットフォームを使用すると,インターネットやその他ネットワーク上のコンテンツにアクセス可能な機器を開発できる。標準技術を採用しているので,他社のプラットフォームや製品との相互接続も可能。

 KiSS社を買収することで,Cisco社は「新たに登場しつつあるネットワーク対応エンタテインメント機器市場において,Linksys部門の主導的立場をさらに強化できる」と説明する。「価値のある技術,知的財産,顧客をLinksys部門にもたらしてくれる」(同社)

 Linksys部門は,欧州においてKiSS社の既存製品のサポートと販売を続ける。将来ほかの地域にも製品を展開していく。

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