電話線を使った家庭内ネットワークの標準化団体Home Phoneline Networking Alliance（HomePNA）は米国時間5月9日に，「HomePNA 3.0」規格の技術仕様「Recommendation G.9954」が国際電気通信連合（ITU）の承認を受けたことを明らかにした。
Recommendation G.9954は，既存の技術仕様「Recommendations G.989.1」「同G.989.2」「G.989.3」で定義した拡張および強化をカバーする。これにより，HomePNA 3.0で最大240Mbpsの伝送速度が可能となり，トリプルプレイ（オーディオ／ビデオ／データ）サービスに要求されるQuality of Service（QoS）に対応する。
現在，複数のベンダーが，G.9954インタフェースを装備したFiber ONT，住居向けゲートウエイ，セットトップ・ボックスなどの開発に取り組んでいるという。
Recommendation G.9954は，ITUの下部組織であるITU-Tで伝送レイヤーの標準化に取り組む研究会Study Group 15が策定を行った。
◎関連記事
■「家庭内ネットワークを導入済みの米国成人は21％，導入予定者はわずか7％」，米調査
■家電業界団体CEA，家庭内ネットのユーザー・インタフェース規格「CEA-2027」を承認
■「家庭内ネットワーク，2008年には1億1100万世帯に普及」，米IDC調査
■熱い議論を呼ぶ高速電力線通信，その仕組みと課題は？
■電力線通信の仕様策定で業界団体が次々に誕生
■「2005年は電源線を介した広帯域接続が飛躍する」，米調査
■ソニーの米国法人，電源線家庭内ネットワークの業界団体HPAの役員メンバーに
■「家庭内エンターテインメント・ネットワーキング技術は，最終的にWi-Fiが主流に」，米調査
[発表資料へ]
