米Cisco Systemsは米国時間4月26日,VoIP技術プロバイダの米Sipura Technologyを買収することで最終合意に達したと発表した。買収金額は約6800万ドル。取引は7月30日までに完了する予定。

 今回の買収により,Cisco社は,家庭およびSOHO向けの無線/ネットワーク・ハードウエアを手がけるLinksys事業の拡充を図る。

 Sipura社は家庭およびSOHO向けのVoIPアダプタやマルチ回線IP電話に利用されるVoIP技術を開発しており,Linksys事業の一部のVoIP製品(アナログ電話アダプタ,電話ポート付き無線/有線ルーター)ではSipura社の技術を採用している。

 取引完了後,Sipura社はCisco社Linksys事業に統合され。「Sipura社の技術や顧客ベースに加えて,VoIPの専門知識を備えたチームを取得することで,音声および映像市場での当社Linksys事業の研究開発能力を確立できる」(同社)

 「VoIPは,当社および当社Linksys事業の刷新と成長にとって戦略上欠かせない分野だ」(Cisco社CTOのCharles Giancarlo氏)

 ちなみに,米Synergy Researchの調査によると,ブロードバンド接続を利用したVoIPの家庭ユーザーは800万人近くにのぼっており,これが2009年には5890万人に増える見込みという。

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