米Harris Interactiveは米国時間1月31日,米国における家庭内ネットワークの普及状況について調査した結果を発表した。それによると,米国成人の21%が2台以上のコンピュータを接続した 家庭内ネットワークを導入しているという。

 調査は2004年10月に,18歳以上の米国人1014人を対象に実施したもの。「導入する予定」の回答者はわずか7%で,「導入する予定がない,もしくは未定」は72%だった。

 家庭内ネットワークを導入済みの回答者は,導入した理由として,「インターネット接続の共有」(84%),「プリンタや周辺機器の共有」(64%),「ファイルの共有」(58%)を挙げた。また,「場所を選ばすにコンピュータを使用できる」(42%)や「1つのファイアウオールを活用するため」(36%)という回答もあった。

 家庭内ネットワークの導入を決める際に重要視した項目を尋ねたところ,「製品の信頼性」(84%),「データ転送速度」(79%),「既存機器との互換性および相互接続性」(77%),「セットアップの容易さ」(77%),「DIYオプションの有無」(74%)などが挙げられた。

 一方,「導入する予定がない,もしくは未定」とする回答者にその理由を尋ねたところ,「必要性を感じない」(88%)という回答が大半を占めた。その他の理由としては,「ハードウエア/ソフトウエアの価格」(9%),「何を購入したらよいのか分からない」(9%),「セットアップをできるか自信がない」(8%)などが挙げられた。

 家庭内ネットワークを「導入する予定がない,もしくは未定」という回答者の内訳は次の通り。

・女性(61%),男性(39%)
・40~59歳(47%),18~39歳(34%)
・既婚者(55%),未婚者(25%)
・中卒/高卒(48%),専門学校卒や大学中退(30%),大卒(22%)
・インターネットの1週間当たりの利用時間が0~7時間(28%),8~21時間(47%),22時間以上(25%)

 「2005年末時点で家庭内ネットワークを導入済みの米国世帯は24%になると予測されており,昨年10月よりわずか3ポイントしか増えない見通しだ。家庭内ネットワークを売り込みたいメーカーやプロバイダは,『必要性を感じていない』という消費者に働きかける必要があるだろう」(Harris Interactive社Technology Research担当副社長のMilton Ellis氏)

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