米Lucent Technologiesは,高速パケット通信技術High-Speed Downlink Packet Access(HSDPA)の中国における実地テストを完了した。同社が中国で現地時間6月22日に明らかにしたもの。中国のChina Netcomが上海に設置したW-CDMA(UMTS)対応トライアル・ネットワーク上で,テレビのライブ放送やビデオ・オンデマンド配信などのデモを行ったという。

 テストでは,HSDPAをサポートするLucent社のベース・ステーション「Flexent OneBTS」をはじめ,「Flexent Radio Network Controller」「Flexent Serving GPRS Support Node」「Gateway GPRS Support Node」を使用した。

 HSDPAは最大7.6Mbpsのデータ通信が可能だが,既存の携帯電話では1.8Mbpsが限度である。将来的には,「理論上の最大速度である14.4Mbpsを目指す」(Lucent社)としている。

 Lucent社グローバル・モビリティ研究開発部門バイス・プレジデントのMary Chan氏は,「引き続きサービス・プロバイダと協力し,魅力的なモバイル・ブロードバンド・サービスを中国の消費者および企業に提供してきたい」と述べた。

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