米In-Stat/MDRは,中国の携帯電話市場に関する調査結果を米国時間6月15日に発表した。それによると,2005年から中国本土で商用サービスが開始される第3世代(3G)携帯電話は,2008年には加入者が1億1813万人にのぼる見通しだ。

 中国では2003年に,毎月400万人以上が携帯電話サービスに新規加入し,加入者総数は2億6000万人を超えた。中国は世界最大の携帯電話市場となっており,3G携帯電話サービスの普及にも大きな期待が寄せられている。In-Stat/MDR社は「2004年は中国の3G携帯電話サービスにとって,非常に重要な年となる。中国政府や関連製造メーカー,コンテンツ・プロバイダの多くが,3Gの導入に力を注ぐ」としている。

 「世界の大半の地域で,3Gの比率が高まっている。これまで音声を中心としていた通信が,音声,データ,マルチメディアの各種サービスを融合したものに切り替わりつつあるという,ユーザーの期待を定着させるためにも,中国での3G導入は非常に重要だ」(In-Stat/MDR社アナリストのTina Xu氏)

 その他の主な調査結果は以下のとおり。

・中国の携帯電話加入者数は,2003年の2億6869万人が,2008年には4億9786万に増加する。この間の年平均成長率(CAGR)は11.7%で,普及率は37.6%に達する。

・2008年までは,中国China Mobileがこれまでの実績をベースに,携帯電話市場でトップを維持する。第2位の中国China Unicomは,2003~2004年に,CDMAネットワークの拡大にともない,市場シェアを広げる。ただし,2004~2005年には新たな通信業者が参入してくることから,両社のシェアは激しい競争によって縮小する。

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