米JBossが,オープンソースの開発用ミドルウエア「JBoss Enterprise Middleware System(JEMS)」対応オープンソース・プロジェクトを支援する取り組み「JBoss Open Source Federation」を,米国時間3月1日に発表した。プロジェクトに参加するパートナに対し,各種サービス,技術インフラ,マーケティング支援を提供する。
JBoss Open Source Federationでは,J2EE 1.4準拠のアプリケーション・サーバーJBoss Application Server,Java Servlet/JavaServer Pages(JSP)WebコンテナApache Jakarta Tomcat,オブジェクト/リレーショナル・マッピング(ORM)エンジンHibernate,ビジネス・プロセス管理用(BPM)ソフトウエアJBoss jBPMなどと連携するサービスやソフトウエアを扱う。
具体的には,無料ホスティング,プロジェクト用Webページ,タスク/プロジェクト/バグ管理,コミュニケーション・フォーラム,WiKiやブログ,文書ダウンロード・サービス,電子メールによる通知機能,バージョン管理システムCVSを使ったSourceForgeとの連携,ソースコードの集中管理といった機能を提供する。
将来は,サポート作業を効率化するソフトウエア「JBoss Network」の提供も予定している。JBoss Networkを使用すると,パッチ管理やアップデートを容易に行えるようになるという。
JBoss Open Source Federationを開始するにあたり,米Funambol,米Unisys,オープンソース・プロジェクトのJasperReportsおよびXWikiが協力する。
「JBoss Open Source Federationを立ち上げたことで,標準ベースのオープンなミドルウエアにかかわる作業を,直接活気づけ支援する」(JBoss社経営戦略&開発担当副社長のBob Bickel氏)
またJBoss社は同日,Hibernateの新版「Hibernate 3.0」を発表した。JEMSの中核コンポーネントという位置付けのソフトウエアであり,アプリケーション・プラットフォームに依存せずスタンドアロン製品として利用可能。Lesser General Public License(LGPL)に基づき,同社のWebサイトで無償ダウンロード提供する。
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[発表資料(JBoss Open Source Federation)]
[発表資料(JBoss Network)]
[発表資料(Hibernate 3.0)]