米JBossは,さまざまな開発環境などを組み込むことのできる開発用ミドルウエア「JBoss Enterprise Middleware System(JEMS)」の提供を開始した。JBoss社が米国時間12月13日に明らかにしたもの。

 JEMSは,さまざまなベンダーの商用/オープンソース・ソフトウエアを連携させるためのオープンソース・ミドルウエア。アプリケーション,マイクロカーネル,Javaランタイムなどの組み込みが可能。特定のベンダーが提供している単一ミドルウエア・スタックに縛られることがなく,ワークフローに適した技術を組み合わせて作業を進められるという。

 同社のアプリケーション・サーバー「JBoss Application Server」をベースに,「JBoss Microkernel」「JBoss AOP」一体化させた「JBoss MicroContainer」を開発。これにより,あらゆるサービスの組み込みと,Plain Old Java Object(POJO)に対するサービス機能の提供が可能になった。「柔軟性や連携性が乏しく,融通のない商用ミドルウエア・スタックを使う必要がなくなる」(JBoss社会長兼CEOのMarc Fleury氏)

 現在JEMSの対応しているオープンソース技術は以下の通り。JBoss Application Server,Hibernate,Tomcat,JBoss jBPM,JBoss IDE,JBoss Cache,JGroups,JBoss Portal。今後同社は,JEMS用スタックを拡充していく。

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[発表資料(PDF形式)]