米JBossが,ビジネス・プロセス管理用(BPM)ソフトウエアの新版「JBoss jBPM 2.0」(旧名称は「Java Business Process Management(jBpm)」)を米国時間10月18日に発表した。新版ではワークフロー・エンジンとしての機能を備えたという。Lesser General Public License(LGPL)に基づき,Webサイト(http://www.jboss.com/またはhttp://www.jbpm.org/)で無償提供する。

 jBPMは,BPMの中核機能を処理するためのソフトウエア。ビジネス・プロセスの記述を単純な“状態マシン”をベースに開始できるので,Java開発プロジェクトに組み込んで活用することが容易という。複雑なワークフロー・パターンの記述も可能で,商用BPMソフトウエアと同レベルのJavaアプリケーション開発作業にも対応している。

 jBPM Process Definition Language(JPDL)と呼ぶ記述言語を標準採用しており,Business Process Execution Language(BPEL),BPELJ,BPML,BPSS,ebXML,WSCI,XPDLなどの各種標準/仕様を利用しつつ,ゼロからプロセスを設計できる。ほかの「JBoss Professional Open Source」ミドルウエアと同じく単独で導入できるほか,任意のJ2EEアプリケーション・サーバーと組み合わせることも可能。

 なおJBoss社は,2005年にJBoss jBPMの技術アップデート版の提供を計画している。同版では,Webサービス向けビジネス・プロセス仕様BPELの標準対応,オープンソースの開発プラットフォームEclipseと連携可能なグラフィカル・ワークフロー設計ツールの導入,Webベースのワークフロー・アプリケーション用プロセス管理機能の採用,ポータル・フレームワーク「JBoss Nukes」との統合を行う。

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