米JBossは,アプリケーション・サーバーの新版「JBoss Application Server(JBoss AS)4.0」を一般向けに提供する。同社が米国時間9月20日に発表したもの。同サーバーは,Java 2 Platform, Enterprise Edition(J2EE)1.4に完全対応する。

 JBoss社会長兼CEOのMarc Fleury氏は,「オープンソースは,LinuxなどのOSだけでなく,ミドルウエア分野にまで急速に進んでいる。当社は,JBoss ASを基盤としたオープンソースのミドルウエア環境構築に焦点を当てる」と述べた。

 JBoss AS 4.0は「アスペクト指向をJavaに適用した最初の製品」(JBoss社)。オブジェクト永続性,キャッシング,遠隔性,トランザクション,セキュリティなどの性能を低下させることなく,プログラミング・モデルを大幅に簡素化することができる。

 JBoss AS 4.0の主な特徴は以下の通り。

・EJB,JMS,HTTP,Plain Old Java Object(POJO)など,あらゆるJavaオブジェクトのクラスタリングが可能。

・Java環境管理の拡張規格JMXを用いたマイクロカーネル・ベースのモジュラ型アーキテクチャを採用。軽量コンポーネントを利用して,特定のニーズに合わせた調整が可能。

・サービス指向アーキテクチャにより,ユーザーのニーズに応じて,サービスの追加/削除が簡単に行える。

 JBoss AS 4.0は,Lesser General Public License(LGPL)ライセンスのもとで直ちに提供を開始する。Webサイトから無償でダウンロード入手可能。Javaサーバー「Tomcat 5」,キャッシング・ソフトウエア「JBossCache」,リレーショナル・データベースにアクセスするための「Hibernate 2.1」といったオープンソース製品が付属する。

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