韓国のSamsung Electronicsが,新しい小型マルチメディア・メモリー・カード(MMC)「MMCmicro」を現地時間12月14日に発表した。「親指の爪よりも小さく」(Samsung社),携帯電話機用の取り外し可能なメモリー・カードとしての利用を想定している。
MMCmicroの大きさは12×14×1.1mmで,現在広く使われているReduced-Size MMC(RS-MMC:24×18×1.4mm)に比べ3分の1。消費電力も少ないという。動作電圧は1.8Vまたは3.3V。
データの読み出し速度は10Mバイト/秒,書き込み速度は7Mバイト/秒。メモリー規格としての最大転送速度は26Mバイト/秒ある。10万回以上のデータ消去/書き換えが可能な耐久性を持つ。
1枚のカードに,最大5個のNAND型フラッシュ・メモリー・モジュールを積層できる。当初同社は,32Mバイト,64Mバイト,128Mバイトの製品を計画している。2005年の早い時期に量産を開始する。
同社は,MMCの標準化団体Multimedia Card Association(MMCA)に,MMCmicroの標準化を働きかける。
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