米Microsoftは米国時間11月17日,音声合成技術の利用に関して,米ScanSoftとの提携関係を拡大すると発表した。Microsoft社のサーバー・アプリケーション製品でテキスト読み上げ(TTS)ソフトウエアを採用するほか,ScanSoft社のカスタム音声プログラム「Virtuoso」やサービスの提供を受ける。なお,金額などの詳細については明らかにしていない。

 ScanSoft社のTTSソフトウエアは,口座残高,店舗の位置情報,株式情報,請求書の送付先住所などを音声変換する際に利用されている。Microsoft社は手始めに,自社の音声アプリケーション・サーバー「Speech Server 2004」に同ソフトウエアを組み込む。「その他のアプリケーション・サーバー製品でも順次,導入する予定」(同社)

 Microsoft社Speech Technologies部門担当副社長のKai-Fu Lee氏は,「当社とScanSoft社はTTS技術の普及という目標を共有している。ScanSoft社は,人間そっくりの音声でテキストを読み上げることができる高度なTTS技術を持っており,提携を通じて当社の企業ユーザーに大きな恩恵をもたらすことができる」と説明した。

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